IPCPR総会

IPCPRとはInternational Premium Cigar & Pipe Retailers Associationの略です。
日本語に直訳すると国際高級葉巻とパイプ販売業者協会となります。

今年で72回目を迎えるこの総会の会場に選ばれたのは、あのハリケーンカトリーナで被害を被ったニューオリエンズ市でした。

北米で販売されている南米産葉巻を日本の皆様に提供しているシガコネからは、アメリカ現地担当の私と、日本からの担当者の2人組みで参加しました。

現地入りしてまず驚かされたのが、その会場の広さです。
実に200以上の葉巻関係の会社が出展しており、ざっと眺めるだけで初日8時間かかりました。

会場内では当然喫煙OKで、ほとんどの人が葉巻をふかしながら会場を闊歩していました。
葉巻メーカーのブースではサンプルの葉巻を手渡しており、一日中葉巻を吸う事も可能でした。
私達2人も初日は4本ぐらの葉巻を消費しました。

ニューオリエンズ市の法律はラスベガスに似ており、道で葉巻を吸う事も、酒を片手に飲みながら歩く事も合法です。
総会中は参加者みんな一日が終わって、夕方からはかの有名なバーボンストリートに葉巻を片手に繰り出し、ビールやカクテルを飲みながらぶらぶら観光客と混じりながらニューオリエンズの夜を楽しみました。

アロハタワー

数年前、私はハワイに住んでいました。
ハワイという所は観光で訪れるには良いところですが、実際に生活するとなると、高い物価と渋滞、それに狭い住居のせいであまり薦められたところではありません。

私が住んでいたコンドミニアムは、アロハタワーから歩いて5分もかからないところにありました。
そこでの日課といえば、夕方日が落ちる頃アロハタワーの岸壁で葉巻に火をつけることでした。

アロハタワーの岸壁からは、毎週ハワイ諸島観光の大型クルーズ船が出向します。
私がハワイに住んでいた頃は、大型クルーズ船は確か三艘あり、それぞれ名前がつけられていました。
二艘はハワイに関係する名前で、残りの一艘はPride of Americaという名前でした。

船が桟橋を離れる前に、バンドと踊り子が桟橋からアロハオエを歌い、それを出航す船の乗客たちがデッキから見下ろしている様子を見ながら葉巻を燻らしたものです。
この様子を毎週見ていたのですが、あることに気が付きました。
このバンドと踊り子は、ハワイに由来のある名前の船が出る時はいつも桟橋でアロハオエを歌いフラダンスを踊るのですが、Pride of Americaが出航する日には桟橋に来ないのです。

その理由は多分、いまだにハワイ人の中に残る、アメリカによるハワイ朝廷への侵略に対する不満から来るものだと思います。
Pride of America という名の船に対して、アロハオエで出航を見送ることはハワイ人のプライドが許せないのでしょう。
実際、今のハワイでもっとも貧しいのはハワイ人で、土地のほとんどを本土から来た白人(最近では日本人を含むアジア人)に抑えられているのが現実です。

そんなことを考えながら桟橋を離れていく船を見つめながら葉巻を燻らしていました。

さくらんぼ

私の住んでいるワシントン州の東部では今サクランボの収穫期です。

今年は急激な春先の冷え込みもなく、サクランボの育ち具合はとても良く、毎日のようにサクランボを食べています。
このあたりで収穫されるサクランボには二種類あり、ひとつは日本でも最近見られる赤色のアメリカンチェリーと、もうひとつは日本のサクランボに似た黄色とピンクが混ざったような色のサクランボです。
アメリカのサクランボの味は確かに日本産の足元にも及びませんが値段の安さは格別です。
サクランボ一キロ買っても500円もしません。
日本ではひとつひとつ丁寧に食べていたサクランボも気軽にバクバク食べれます。

ワシントン州ではりんごの栽培も盛んで“FUJI”のブランドで日本発のふじりんごも作っています。
ここの富士りんごははっきり言って日本の富士りんごとは比較にならないほど貧相です。
まず玉が小さいその上皮が厚い、はっきり言って美味しくない。

ワシントンのサクランボは勧められますがりんごはお勧めできません。

東海岸出張

先日は学会出席のため東海岸バージニア州まで行ってきました。
私は基本的に西海岸、太平洋側の州でほとんどの人生を送ってきた人間なので、東海岸に行くことはちょっとした緊張と違和感を感じます。

東に行くたびに思うのは東部の州は西部に比べてアメリカの歴史を感じることです。
西部開拓以前にヨーロッパから人々が大西洋を越えて新地に新しい国を作っていった時代を感じさせます。
各地に残るコロニアル時代の建物を見るたびに、なぜか私はこの国にかって存在した奴隷制度を思い出します。

今回の学会の宿舎兼会場となった場所は、昔のコロニアル時代のマンション(英語でマンションは大きな邸宅を意味します)を改装したホテルでした。
敷地の中には大きな池や軽飛行機の発着できる滑走路までありました。
数キロに及ぶ散歩路が敷地内に敷かれており葉巻を楽しみながら歩くには最高の場所でした。
長い会議の終わった夕方そんな敷地内をやはり此処でも奴隷たちが働いていたんだろうななどと考えながら葉巻片手に歩き回りました。

十時過ぎの葉巻

今日は久しぶりに大学院時代の友人とビールを飲む機会がありました。
彼はオレゴンの大学卒業後ハワイで政府関係の仕事に就き、私がハワイの大学で教えていた時に時々ハワイ大学近くのバーでビールのピッチャーを囲んで夜遅くまで飲み明かした友人の一人です。

本土に帰ってからは彼に子供ができた事もあり会う機会も少なくなり、久しぶりにお互い時間が取れたので昔よく通った大学近くのバーでの飲み会となりました。

残念ながら彼は葉巻は全く吸わないので葉巻なしで昔話に花を咲かせた数時間でした。
家庭もちの彼と昔のように夜遅くまで飲むわけには行かず十時過ぎにはバーを出ました。

彼と別れた後、一人でポケットにあったOliva series Oに火をつけました。
大学構内を横切りフリーウエイの上にさしかかったところで過ぎ去る車を見ながら都会の夜に吸い込まれていく葉巻の煙の後を目で追っていました。
過ぎ去る車のテールランプを見ながら、ふと自分はこうして一人で人と別れた後に葉巻を吸う時間が思いのほかに多いことに気付きました。
確かに葉巻は煙の量が多いので人と接している時はどうしても吸いにくく、結果として独りになってから火をつける場合が多いのです。

でもこれは決して私にとって悪いことではなく、一人で過ぎ去った時間をそしてこれからの未来を考える機会となるのです。
葉巻を相棒に自分と時間との対話。
これは葉巻愛好だけに許された時間だと思うのです。
友人と別れてから火をつける十時過ぎの葉巻、それは今の私にとってとても大切な時間のひとつなのです。

夏の花火

夏の夜といえばやはり花火でしょう。
アメリカでは個人で花火で遊ぶことは法律上禁じられています。
初めてアメリカに来たころは花火を打ち上げることが違法で、ピストルやショットガンを所有したり発砲することは合法であることが矛盾に感じられて仕方がありませんでした。

個人での花火遊びが法律で禁じられている理由は火事を恐れてのことです。
確かにカリフォルニアあたりの山火事はいったん始まると数週間燃え続け、日本の県ひとつ分ぐらいは燃えてしまいますので、アメリカ人が火事を避けたがる理由はわかります。
そんなアメリカでも7月4日だけに限り個人で花火遊びが許されています。
7月4日はアメリカの建国記念日なのです。

私は毎年建国記念日はポートランドの川岸から市の主催で打ち上げられる花火を見ることにしています。
去年は少し離れた車寄せの上に立ちは葉巻を燻らせながら花火を楽しみました。

今年はワシントン州で毎年行われる花火大会が予算削減のためなくなってしまったので、6万人以上の人がポートランドの花火大会に来るらしいとの情報がありました。
そこで葉巻を6万人の人々の中で吸うのはかなり問題があると考え、まずダウンタウンのオープンバーでビールを飲みながら葉巻を楽しみ、その後花火を見に行くことに予定を変更しました。

ところで花火は英語ではFire worksといいます。
言葉のニュアンスからしてもファイアーワークスより花火のほうが風情があって良いと考えるのは自分がやはり日本人だからでしょうか?

チェ ゲバラ

葉巻の一番似合う人物といえば、やはりキューバ革命の中心でもあったチェ ゲバラだと思います。
戦闘服に身を包み葉巻をくわえているチェ ゲバラの写真は有名です。
キューバ革命の後アメリカのCIAにより暗殺されるまで、チェ ゲバラは南米の貧しい人々のため革命家として大資本と戦い続けました。
数年前キューバを訪問した際も町のあちこちで彼のポスターやたて看板を見ることができました。
キューバに限らず今でも南米のほとんどの国々でチェ ゲバラはヒーローとしてあがめられています。
アメリカにとってのテロリストは南米の国々に住む人々の救世主でもあるのです。

先日南米出身の友達からチェ ゲバラをたたえる歌のリンクを教えてもらいました。
歌は当然スペイン語なので全く理解できませんが、そのミュージックビデオは一見の価値があります。
ビデオのなかで女性が赤ん坊を抱いて機関銃を背中にしょっているシーンがありますが、これはニカラグア革命の時に出回ったポスターからイメージを取っているとの事です。
お勧めのリンク先は下記のリンクです。
南米産葉巻に火をつけるときその葉巻に伝わる歴史を感じてもらえれば幸いです。

マイケルジャクソン

私は70年代後半からアメリカで高校、大学時代を過ごしました。
そんな学生時代のBGMには必ずマイケルジャクソンの音楽がありました。
音楽に関してはほとんど興味の無い自分でさえ、マイケルジャクソンの音楽はかなり覚えています。

車の中で流れてくるラジオからの音楽、クラブ(その頃はまだディスコと呼ばれていました)で流れてくる音楽、学生寮の部屋から流れてくる音楽、そして忘れてならないのはMTVが流していたミュージックビデオの中の人間離れしたダンス。

彼はやはりいろんな意味でアメリカのポップ文化を支えた一本の大きな柱だったと思います。
間違いなく音楽の歴史に残るミュージシャンの一人だと思います。
始めてマイケルジャクソンの死を知ったのは仕事の帰り道の車の中でした。
その日の夕方、ジャクソン死去のニュースがあちこちで波紋を呼ぶ中、彼の冥福を祈ってLa Gloria Cubana に火をつけました。

チェ ゲバラ

葉巻の一番似合う人物といえば、やはりキューバ革命の中心でもあったチェ ゲバラだと思います。
戦闘服に身を包み葉巻をくわえているチェ ゲバラの写真は有名です。

キューバ革命の後、アメリカのCIAにより暗殺されるまで、チェ ゲバラは南米の貧しい人々のため革命家として大資本と戦い続けました。
数年前キューバを訪問した際も、町のあちこちで彼のポスターやたて看板を見ることができました。
キューバに限らず今でも南米のほとんどの国々でチェ ゲバラはヒーローとして崇められています。
アメリカにとってのテロリストは南米の国々に住む人々の救世主でもあるのです。

先日南米出身の友達からチェ ゲバラをたたえる歌のリンクを教えてもらいました。
歌は当然スペイン語なので全く理解できませんが、そのミュージックビデオは一見の価値があります。

ビデオのなかで女性が赤ん坊を抱いて機関銃を背中にしょっているシーンがありますが、これはネクアグラ革命の時に出回ったポスターからイメージを取っているとの事です。

お勧めのリンク先は下記のリンクです。
南米産葉巻に火をつけるときその葉巻に伝わる歴史を感じてもらえれば幸いです。

http://www.youtube.com/watch?v=SynVFM_6ezk

葉巻の灰について

たまに葉巻の評価の一部に良い葉巻は、燃えた跡に真っ白な灰が残るようなことが言われていますが、灰の色は葉巻の質とは関係ありません。

葉巻の灰の色はそのタバコが育った場所の地質によるものです。
基本的にリンとカルシウムの多い土に育ったタバコは白い灰になります。

例としてはスマトラもしくはカメローン地方のタバコが上げられます。
キューバの土は基本的にカルシウムが少ないのでキューバ産の葉巻の灰が真っ白であることはめったにありません。
反対に黒い灰はそのタバコの育った土壌に多くのマグネシウムが含まれていたことを示します。
またマグネシウムが多い土壌で作られたタバコは燃えるとき灰が崩れやすい事もあります。
崩れ易い灰は葉巻の味には関係しませんがしっかりした灰と比べて吸いにくい事も事実です。
個人的には綺麗に灰が残っていく葉巻が好きです。