シガーカッター

葉巻を吸うにおいて、初めから吸い口部分がカットされている一部のものを除くとシガーカッターで吸い口をカットする儀式があります。
通常はダブルの刃で両側よりカットを行うものが普通ですが、シングル刃もあればトリプル刃もあります。

好みにはなりますが、やはりダブルブレードが一番のお勧めでしょう。シングルは片側にパワーがかかり崩す感じとなります。トリプルは全体的に締め切る感じですが、シガーカッター自体が良い作りでなければグシャリ感が出てきます。フィラーの並びに影響が出ない様、スッパリと落とす事が基本ですので、色々ありますがいきつくところはダブルではないでしょうか。

パンチカッターは吸い口にタバコ葉が付きにくい仕上がりになりますので、こちらも人気のあるカッターです。V字カッターも意味合い的にはパンチカッターに似たところがあり、葉が口につきにくい形状にカットしてくれますが、入口がかなり狭くなるのでテイスト的には醍醐味が損なわれてしますかもしれません。

敢えて言えばですので、強くこだわる必要はありませんが、シガーには何かとこだわりが多いものです。

パルタガス

パルタガス=荒々しい というのが古来からのパルタガスのイメージ。

創業は1845年。キューバで古い歴史を持つ有名ブランドの一つ。よく知られているところではパルタガス セリーD4。大変強い喫味であり玄人ないしはマニア好み。ダークなラッパーに真紅のリングも強烈なビジュアルとして有名。またチューブに入ったコロナスメジャーも文字通りメジャーなシガーの一つ。ラフな感じのジャンルではパルタガスショートも初心者ベテランに幅広く愛されているものとして有名。見た目はセリーD4より強い印象ながら、以外とデリケートな香りなパルタガスブラック クラッシックは米国では長い人気品のもの。

このようにタフな印象が強いブランドながら、近年ではテイストをかなり現代風にアジャストして人気を維持している。

リングはどうする?

シガーにはほぼ大変と言っていいほどリングが付いています。
念の為にいいますと、葉巻の吸い口近くに巻いてある紙の事です。本来これはブランド表記がメインではなく、葉巻を指で持つ際に指が汚れにくくする事と、もう一つ重要な役割としてCapa(ラッパー)が剥がれてくるのを防止するためにほどこされたものです。 ちなみに19世紀にオランダ人の葉巻製造者により実施されています。

想像すればおわかりの通り、段々とファッション的要素が濃くなっていき各社のブランドの威厳を表すかのごとく多くのデザインが広まり、現在に定着しています。当時の凝ったリングなどは非常に高価なものもあり多くのコレクターもいるほどです。

おそらく私たち一般人はシガーを吸う際にいちいちリングを外さず、イメージ的には火元がリングに近づいてきたら外すといった方が大半だと思います。
大きくさかのぼった当時は吸う前に外すか付けたまま吸うかの意見が大きく二つに分かれていたようです。いわゆる非常に古い葉巻愛好家はリングを外す方を選択し、比較的自由な感じのアメリカなどでは特に外してどうこうといった考えはなかったようです。リングを外す意味合いとしては、リングの装飾性やブランドを誇示するかのような吸い方はマナーとしてよくないとした意見でした。ここまでのポリシーを持って葉巻を吸っていたとはある意味、尊敬に値します。

ちなみにリングを外す際もむやみに剥くのではなく、葉巻に着火してボディが温まり、リングをとめている粘着性が弱くなった段階で剥くといった具合です。

もちろんリングに関して正しい間違いなどの答えはなく自由に嗜めばよいという事ですが、こういった個々それぞれのこだわりがあるという葉巻はやはり奥深いものがあります。

モンテクリスト

コイーバに次ぐ葉巻ブランドといっても過言ではないメーカー。
設立は1935年。名前はモンテクリスト伯爵に由来しています。柔らかでソフトなテイストが特徴。中でもモンテクリストNo.2はトルペドサイズのシガーとして非常に有名な品の一つで食後にじっくり時間をかけて楽しむシガー。

ドミニカンモンテクリストでは、逆にお手軽なモンテクリストメモリーズがデイリーシガーとして非常にポピュラー。
モンテクリストホイタスがスモールサイズでは有名ながら、ドミニカンモンテクリストメモリーズの方が若干太く辛みも抑えており、初心者にも抵抗なく味わえる。

ヒュミドール

葉巻の保管ケース、いわゆるヒュミドールの殆どは杉で出来ています。 ファッション性を重視したアルミ仕様などもありますが、それでも内部には薄手の杉が入っていたりします。
理由は通気性と調整力。乾いたエリアであれば湿気を外に出して加湿し、逆に多湿エリアでは湿気を吸収するのでデリケートな葉巻を保管する材質としてはベストといっていいでしょう。杉自体も自然な香りを醸し出しているので葉巻との相性も悪くありません。

短期であればさほど気にする事はないでしょうが、長期保存や葉巻の熟成にはヒュミドールはかかせないアイテムです。

葉巻と飲み物

地産地消ではないですが、魚であれお酒であれ、地のものは地のものが合うとよく言われます。葉巻の場合だとラム酒でしょう。有名どころではご存知の「モヒート」カクテルなどです。葉巻好きなヘミングウェイが大振りのモヒートを葉巻とよく飲んでいたようです。

シガーは香りが重要ですから、葡萄がベースのコニャックもお互いの香りを尊重しつつ楽しめる組み合わせでしょう。お酒だけではなくシガー生産地はコーヒーも有名どころですから、濃厚なコーヒーとも抜群に合います。

とはいえ、我々は総じてバーボン等がほとんどですので、いつもバーボン&シガーに落ち着きます。例えばストレートで独特の甘さを感じるオールドクロウにパンチシガーなど相性抜群です。

コイーバ

その香りだけでコイーバとわかる、と称されている、葉巻を語るにおいて欠かせないブランドがコイーバです。
蛇足ですが、もともとコロンブスが初めてキューバに踏み入れた際には既にタバコは作られていましたが、ナス科の葉を巻いてそれ自体をコイーバと名付けられていました。

コイーバの葉巻は当然に上質なラッパーだけで作られています。上質構造のラッパーは生産段階で明るい色調になる傾向がありますが、コイーバのシガーは総じてそのような色調ではないでしょうか。
概ね3次発酵が行われますので当然に熟成度合もよく、おのずとハイレベルなシガーとなるのです。

コイーバ=キューバですが、近年ではドミニカンコイーバも定番的な人気を押し上げています。

スペシャルな夜にはコイーバを。

午後の葉巻

午前中を書いたので午後を書かなければ締まりがありません。

この場合の午後とは、イメージ的には1週間の仕事が終わったウィークエンドな感じです。椅子は大きくゆったりめで音があっても決してうるさくない環境。1週間を思いふけりながらのシガーなので大きく重厚な葉巻が嵌ってきます。例えばモンテクリストNo.2なども十分対応できるシガーです。

シガーコネクションでのお奨めとすれば、ラ グロリア キュバーナ マデュロ コロナ ゴルダなどをチョコレートと併せて楽しむなどでしょう(La Gloria Cubana maduro Corona Gorda)。
面白いところではスクエアフォルムがかったロッキーパテルのトロシリーズでしょうか。細四角長く、吸っていてスタイリッシュな感覚になります。

午前中の葉巻

時折、時間帯によってどのようなシガーを楽しむのか友人と話す事がありますが、「朝はこうでしょう」みたいな話がありました。あまりにもライフスタイルがかけ離れている面々なのでバラつきはありましたが、たとえ休日であっても朝からトロサイズでどっぷりといった意見はなかったです。あまり時間のかからないサイズ感が朝にはちょうどいいといった感じです。例えばティンシガーやペティコロナサイズのシガーです。

あと香りもやはり軽めというか、マイルドめなものをチョイスしているところです。マデュロ好きでも午前はナチュラルという意見が多かったです。
シガコネでいうところの「オリヴァ セリーO ティン」や「モンテクリストメモリーズ」あたりがこれらに該当する感じです。みなさんはいかがでしょうか?

2日間のハワイ

先週末2日だけハワイに行ってきました。

別にハワイに行く必要があった訳ではなく、ただデルタ航空の年間飛行マイレッジを5万マイルに維持する為だけの目的でした。現在のワシントン州に移る前、ハワイには約3年ほど住んでいましたので6年ぶりのハワイでした。

初日は久しぶりのビーチと島の雰囲気に、なんていい所なんだろうと感心し、またチャンスがあればハワイに戻ってもいいな、などと考えていました。ところが二日目になると別にすることが無い。ハワイ名物のオックステールスープとケーキヌードル(揚げた中華そば) は、すでに初日に食べてしまったので食事も別にこれといったものが無い。

レンタルカーでノースビーチまでのろのろと時速35マイルでドライブしましたが、これも過去に住んでいた自分にとっては別に珍しいものも無くただの時間つぶし。こんな時こそ葉巻を誰もいないビーチでゆっくり楽しむべきなのですが、今回は1歳になったばかりの息子を連れてきたので葉巻をあえて家においてきたので手元に葉巻も無い。

それでも妻に無理を言って一時間だけ自分の葉巻タイムを確保し、ABCストアで葉巻を買いました。ABCストアにはまともな葉巻はひとつも無く、仕方なくマシンカットの安物葉巻で我慢しました。

今回のハワイ旅行で確信したことは二つ。
一つは自分が今後ハワイに住むことはまず無いだろうということ、二つ目はどんな理由であれ、旅に出るときは自分の葉巻を持っていくこと。

そのためのトラベルヒュミドールは歯ブラシ以上に重要です。