シガーにはほぼ大変と言っていいほどリングが付いています。
念の為にいいますと、葉巻の吸い口近くに巻いてある紙の事です。本来これはブランド表記がメインではなく、葉巻を指で持つ際に指が汚れにくくする事と、もう一つ重要な役割としてCapa(ラッパー)が剥がれてくるのを防止するためにほどこされたものです。 ちなみに19世紀にオランダ人の葉巻製造者により実施されています。
想像すればおわかりの通り、段々とファッション的要素が濃くなっていき各社のブランドの威厳を表すかのごとく多くのデザインが広まり、現在に定着しています。当時の凝ったリングなどは非常に高価なものもあり多くのコレクターもいるほどです。
おそらく私たち一般人はシガーを吸う際にいちいちリングを外さず、イメージ的には火元がリングに近づいてきたら外すといった方が大半だと思います。
大きくさかのぼった当時は吸う前に外すか付けたまま吸うかの意見が大きく二つに分かれていたようです。いわゆる非常に古い葉巻愛好家はリングを外す方を選択し、比較的自由な感じのアメリカなどでは特に外してどうこうといった考えはなかったようです。リングを外す意味合いとしては、リングの装飾性やブランドを誇示するかのような吸い方はマナーとしてよくないとした意見でした。ここまでのポリシーを持って葉巻を吸っていたとはある意味、尊敬に値します。
ちなみにリングを外す際もむやみに剥くのではなく、葉巻に着火してボディが温まり、リングをとめている粘着性が弱くなった段階で剥くといった具合です。
もちろんリングに関して正しい間違いなどの答えはなく自由に嗜めばよいという事ですが、こういった個々それぞれのこだわりがあるという葉巻はやはり奥深いものがあります。