今年は2月24日がMardi Grasでした。
日本ではほとんど聞くことのない祭りですが、あのニューオリエンスで町をあげて仮面をかぶった人々や、きわどいビキニの女性たちが繰り出すパレードの日といえばわかるかもしれません。
この日はリオのカーニバル最終日でもあります。
Mardi Grasはフランス語で英語に訳するとFat Tuesday、太った火曜日という意味です。
さてどうしてこの火曜日を太った火曜日と言い、世界中のあちこちでパレードが繰り出され、男も女も食べ、飲みそして踊るのか、そしてその全てが夜中の12時丁度に終わるのか、その理由はアメリカ人でも知らない人がたくさんいます。
Mardi Grasの翌日は灰の水曜日、英語ではAsh Wednesday といいます。
灰の水曜日はキリスト教、正確にはカトリックの重要な日なのです。
カトリックの教会でもっとも大切な日は復活祭、キリストが蘇ったとされる日ですが、その復活祭から40日まえが毎年の灰の水曜日と決められています。
なぜ40日かというと聖書によればキリストは十字架にかけられる前40日間砂漠で断食をしたと書かれているからなのです。
この40日間はカトリック信者にとってはキリストに学んで自分の欲望を我慢する時期とされています。
多くの人が断食や食事を簡素なものだけにしたりするのです。
そこで断食が始まる前に思いっきり食べ、飲みそして欲望の限り楽しもうというのがすなわち灰の水曜日の前日、Fat Tuesdayなのです。
ちなみに灰の水曜日の灰は、人は灰から生まれ灰に戻るというカトリックの教えによるもので、残念ながら葉巻の灰ではありません。